「味の素は身体に悪い」論争が、定期的に盛り上がっております。
事の発端は某有名料理研究家のお兄さんが、自作のレシピで味の素を使いまくっている事。
味の素の公式CMにも出ているので企業案件なのは明白ですが、あまり味の素を多用するのは身体に悪いのでは?というツッコミが定期的にあるわけです。
味の素体に悪いとか言ってる人全員もれなく反ワクチンなのなんでだろう
— リュウジ@料理のおにいさんバズレシピ (@ore825) December 17, 2023
そしてご本人も批判に対して挑発的にやり返し、ますます炎上するというデスゲーム。これは炎上商法かなと思います。
「味の素が身体に悪い」という意見に対して、有名インフルエンサーが「そんなわけねえだろ」とやり返す。
そして世間的には「味の素が身体に悪いなんて言うやつは馬鹿」という風潮が出来上がり、ますます味の素が売れるという訳です。
いかにも広告代理店が考えそうなシナリオですね。
さて実際に味の素は身体に悪いのか?ですが、
ほとんどの人にとっては問題ありません。
ただし全く何の問題も無いかと言えばそうではなく、やはり取りすぎれば問題は起こります。
そしてその問題は、我々の予想以上に気づかぬところで身体や脳にダメージを与えている可能性があります。
・認定ダイエットインストラクター
・医薬品登録販売者
・健康管理士一般指導員
健康一筋発信10年。ダイエットや筋トレに役立つサプリメントの他、健康情報も収集し続けてアップデート中。自分と家族と日本国民の健康と幸福(ウェルネス)を追求するのが仕事であり趣味です。
【目次】
味の素とは?グルタミン酸ナトリウム
まず根本的に「味の素とはなにか?」ですが、
うま味成分である「グルタミン酸」を化学的にナトリウムと結合させた「グルタミン酸ナトリウム」です。
うま味成分といえば、昆布やトマトに含まれるグルタミン酸、鰹節や煮干しのイノシン酸、椎茸や松茸の「グアニル酸」の3つが有名ですね。
要するに、人間が「美味い」と感じる成分です。
塩味も加わって味のインパクトも増した調味料が「味の素」です。
発売以来、料理に簡単に旨味を加えられるということで大ヒットした商品。
グルタミン酸もナトリウムも自然の食材に豊富に含まれるもので、人間にとっても必須栄養素であるため、どちらも危険なものではありません。
グルタミン酸とは
味の素の主成分は、グルタミン酸です。
グルタミン酸はアミノ酸の一種で、体内では様々な働きをしますが、
特に重要なのは脳内で興奮系の神経伝達物質として働くことです。
つまり脳を活性化し、全身の機能を活動的に高める信号を送るのがグルタミン酸の役割。
グルタミン酸が不足すると、元気がでない、気分が上がらない、全体的な体調不良などが起きてきます。
こういう訳でグルタミン酸は必須栄養素なのですが、
実は過剰になると危険な物質でもあります。
グルタミン酸代謝異常の場合は害になる
グルタミン酸は正常であれば代謝されて排出されるので、過剰になることはありません。
しかしグルタミン酸代謝機能が弱い人の場合、グルタミン酸が過剰になってしまい、脳の興奮作用が働きすぎて不調をきたします。
脳の不調である統合失調症、強迫性障害、不安障害、パニック障害、うつ病、自閉症スペクトラム、ADHDなどでは、脳内のグルタミン酸過剰が認められるケースが非常に多いのです【参照】
本来は脳の機能を活性させるグルタミン酸が過剰になり、脳が慢性的な興奮状態となって健康を害してしまう訳ですね。
メンタル弱めの人は要注意
グルタミン酸は必須栄養素ではありますが、グルタミン酸を代謝する機能が弱い人の場合はメンタルを破壊する神経毒になり得ます。
では何故グルタミン酸代謝機能が弱くなるのか?それを調べる方法はあるのか?
残念ながら、まだまだわかっていません。
メンヘラ、コミュ障、煽り耐性ゼロ、アタオカなどと揶揄されるような、正常なメンタルを保てていない人が非常に多い気がします。
これには複合的な要因があるでしょうが、栄養面の要因もかなり大きいと私は見ています。
糖質過剰はもちろん脳に悪影響を与えますが、もしかしたらグルタミン酸過剰も相当な影響を与えているかも知れません。
味の素に代表されるうま味調味料は、コンビニやスーパーで売っている加工食品に大量に使われています。
メンタルの不安・不調がある方は、もしかしたらグルタミン酸のせいかも?
グルタミン酸調味料を減らして、自然派の食生活に変えてみたら、驚くほどメンタルが安定する方も多いですよ。
味の素による味覚破壊の問題
味の素によるグルタミン酸過剰は、あくまでグルタミン酸代謝が弱い人の場合です。
しかしグルタミン酸代謝が正常な人でも、味の素のようなうま味調味料には明白なデメリットがあります。
それは味覚の破壊です。
濃い味に付けに慣れすぎる
味の素を一振りするだけで、料理に簡単にうま味が加わるのは確かに便利。
しかしそれに慣れすぎると、味の素を使わなければ物足りなくなってきます。
食材を煮込んで取ったような出汁では、満足できなくなってくるんですね。
化学的に作られた濃い味でなければ満足できないとなると、一生味の濃いものを食べ続けることに。
そして味の濃いものはたいてい身体に悪いので、どんどん身体を蝕んでいくわけです。
食品添加物による亜鉛の不足
味の素による味覚破壊は、単に「濃い味に慣れすぎる」だけではありません。
うま味調味料をたっぷり使った加工食品は、たいてい食品添加物を多く含んでいますが、
これにより「亜鉛不足」を起こします。
亜鉛は人間の味覚を保つのに不可欠な栄養素で、感染症により味覚障害になった患者に亜鉛補充で治った症例も多々あります【参照】
その亜鉛が、食品添加物たっぷりの加工食品によって不足するメカニズムは以下の3つです。
- リン酸塩による亜鉛吸収阻害
- 腸内環境悪化による亜鉛の吸収率低下
- 肝機能低下による亜鉛の排出促進
順番に解説します。
リン酸塩による亜鉛吸収阻害
リン酸塩は、加工食品に含まれる食品添加物の代表格。
ウインナーやベーコンのような加工肉に特によく使われており、食感を高めたり加工肉を成形しやすくしたりします。
リン酸塩は腸内で亜鉛と結合し、吸収されずにそのまま排出されてしまうのです。
肉類は亜鉛を摂れる良質な食材ですが、リン酸塩が加わると台無しになってしまいますね。
腸内環境悪化による亜鉛の吸収率低下
加工食品は腸内環境を悪化させます。
腸内環境を良くする加工食品なんて、ほとんど無いと思ってください。
そして腸内環境が悪くなれば、腸の機能が低下して亜鉛などの吸収率も低下するのは当然です。
だから善玉菌を減らしてしまうような食生活では、栄養の吸収率も低下するのです。
肝機能低下による亜鉛の排出促進
腸内環境が悪化すると善玉菌が減るだけでなく、悪玉菌が増えます。
そして悪玉菌が作り出した毒素は腸壁から吸収され、門脈を通じて肝臓に流れ込みます。
そこで解毒の臓器である肝臓が頑張るわけですが、頑張りすぎると肝臓の機能も低下しますね。
アルブミンとは肝臓が作って血中に放出されるタンパク質で、血中で亜鉛などのミネラルと結合して体内に保持する役目があります。
つまりアルブミンが減ってしまうと、亜鉛を体内に保持できなくなり排出されてしまう訳です。
吸収率が下がる上に排出率が上がりますから、亜鉛不足になるのは必然なのです。
【結論】味の素は使いすぎない方が脳にも身体にも良さそう
味の素がどのように身体に悪さをするか、まとめて解説してきました。
繰り返しになりますが、大抵の場合はそこまで問題は起こりません。
しかしメカニズムから考えれば、味の素のようなグルタミン酸ナトリウムは過剰になると脳の機能に障害を与えるのは事実なのです。
そして味覚破壊や亜鉛欠乏で説明したように、味の素が直接悪くなくても、味の素のような濃い味に慣れすぎることは確実に身体を蝕みます。
結論としては、やっぱり味の素は使いすぎないほうが身のためですね。
もちろん一切使用禁止という事ではないですが、できる限り減らしたほうが良いものだと思います。
個人的には、料理に使ったことはありません。
亜鉛をサプリで摂取する場合は、1日あたり10~30mgほどを目安にすると良いでしょう。
成人男性なら、50mgくらい摂っても副作用はまず起きません。
亜鉛は銅とのバランスで成り立っているので、亜鉛と銅を一緒に含むサプリだとベターです。
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