白米にもち麦や押し麦を混ぜて炊くと、麦飯になります。
そういう食べ方があると知って以来、私はずっとそうしており、お腹もすこぶる快調。
食物繊維の多い食事をたらふく食べて、翌朝大量のウ◯コするのって、それだけで世界を祝福したくなるくらい気持ち良すぎるんですよね。
小麦と違ってグルテンを含まず、グルテンフリーで栄養たっぷりの主食になるのが最高なところ。
私も毎日食べていますが、ふと「押し麦ともち麦ってどう違うの?」と疑問に思う方もいるでしょう。
基本的にどちらも似たようなものですが、細かいところで違いが出てきます。
そして、その違いが健康に影響を及ぼす可能性もあるため、一度整理しておきましょう。

・認定ダイエットインストラクター
・医薬品登録販売者
・健康管理士一般指導員
・公認サプリメントアドバイザー
健康一筋発信10年。ダイエットや筋トレに役立つサプリメントの他、健康情報も収集し続けてアップデート中。自分と家族と日本国民の健康と幸福(ウェルネス)を追求するのが仕事であり趣味です。
この動画の内容はyoutubeでも解説しています。
【目次】
もち麦と押し麦の違い
もち麦も押し麦も、大麦の一種です。
大きな違いはデンプンの性質の差であり、もち麦は粘着性(もち性)のあるデンプン「アミロペクチン」を大量に含んでいます。
逆に押し麦は粘着性がない(うるち性)ために保水力が低く、麦を押しつぶして加工することによって水を吸いやすくしたものです。
もち性があると保水力が高くモチモチするため美味しいのですが、粘着性のあるデンプンはグルテンと同じく腸に張り付いて炎症を起こす可能性があります。
より腸への優しさを考えるなら、押し麦の方が良いかも知れません。

胚芽押麦という選択肢も
押し麦は吸水力を高めるため押しつぶして加工しているのに対し、もち麦はそのままで吸水力が高いため加工が少ないのが特徴です。
つまりもち麦の方が元来の栄養が残っており、食物繊維やビタミン量は多い傾向。
栄養が少なくなる押し麦の欠点を克服するため、加工しつつも一番栄養の詰まった部分である「胚芽」を残すようにしたのが「胚芽押麦」です。
胚芽押麦は栄養の多さではもち麦にひけを取らず、潰してあるため吸水力が高く、もち性を持たないため腸にも優しいというハイブリッドな押し麦です。

麦飯の圧倒的なメリット
そもそも白米にもち麦や押し麦を混ぜることには、どんなメリットがあるのか?
なんとなく「身体に良さそうだから」と思っていませんか?
はい、そのとおりです。
食物繊維が多い
何と言っても、圧倒的な食物繊維の多さです。
もち麦の場合、白米のなんと20倍!
玄米ですら白米の6倍ですが、どうしてこんなに多いのか?
それは何故なら、コメやコムギと違い、大麦だけは胚乳の内部にまで食物繊維が多いからです。
コメやコムギの食物繊維が最も多い部分は、籾殻などの外側
いくら全粒穀物といえど籾殻は食べられませんから、加工すればするほど食物繊維も取り除かれてしまいます。
しかし大麦だけは食べられる胚乳の内側にも食物繊維が多いため、これだけの量の食物繊維を取れるのです。
ビタミン・ミネラル・アミノ酸も豊富
多いのは食物繊維だけでなく、ビタミン、ミネラル、アミノ酸なども豊富です。
特に重要なのが「ビタミンB1」で、これは糖質を体内でエネルギーに変えるために必須のビタミン。
糖質は人体のエネルギー源であることは常識ですが、その糖を実際にエネルギーとして使うにはビタミンB1が必須なのです。
白米ではほとんどビタミンB1が取り除かれていますから、白米ばかり食べていると糖質過剰でビタミンB1不足になり、脚気という病気になります。
現代の日本人は豚肉や卵を食べますからビタミンB1不足になることはほぼありませんが、糖質とビタミンB1を同時に摂取できるのは、極めて便利な食べ物という事です。
白米と混ぜて簡単に美味しく炊ける
ここが麦飯と玄米の最大の違い。
前述の通り大麦は胚乳の内側に食物繊維を多く含んでいるため、玄米と違って糠を取り除いても栄養がたっぷり残っているのです。
糠は油分が多く、米粒を油でコーティングしているようなもの。
水と油は混ざりませんから、糠が多い玄米は吸水性が極めて低く、炊くのにめちゃくちゃ時間がかかります。
その点糠を取り除いている大麦であれば、白米に混ぜて白米と全く同じ感覚で炊けるところが最大のメリットと言えるでしょう。

もち麦と押し麦の比較ポイント
さて本題の「もち麦と押し麦」の比較ですが、実際に選ぶ際の決め手となるポイントをいくつか見ていきましょう。
以下の5点を踏まえた上で私は「胚芽押麦」を選んでいるのですが、もち麦を選んでももちろんOK。
ぜひ参考にしてください。
美味しさは「もち麦=胚芽押麦>押し麦」
一番肝心の美味しさは、やはりもち麦が上回ります。
プチプチモチモチとした食感で、白米にアクセントを加えてくれる存在。

ただ「胚芽押麦」になると何故かモチモチが増しており、かなり美味しかったのが印象的。
胚芽を残すように加工する場合、モチモチが残るのかも知れません。
もち麦の方が削りが少なく食物繊維が多い
もち麦は加工しなくても吸水性が高くモチモチに炊けるため、最も加工が少ない大麦です。
加工が少なければそれだけ栄養も残っているため、食物繊維の多さ、ビタミンミネラルアミノ酸の多さを重要視するならもち麦一択です。
ただし栄養が残っているなら、残留農薬や植物毒(ヒ素・アブシジン酸・アフラトキシンなど)も残っているため注意が必要。
これらは唾液によってかなり無毒化できるため、麦飯を食べるなら「1口30回以上」を目安に、よく噛んで食べることが大切です。
押し麦の方がアミロペクチンが少なく炎症性が低い
もち麦のモチモチ感は、アミロペクチンというデンプンによるものです。
アミロペクチンはグルテンのように粘着性の高いデンプンで、腸壁に張り付いて炎症を起こす可能性が指摘されています。【参照】
ただしもち麦には食物繊維も圧倒的に多いため、腸壁を掃除してくれる作用のほうが遥かに高いでしょう。
アミロペクチンを気にされるのであれば、押し麦を選んだほうが良いですね。気にしなくていいと思いますけど。
一般的に価格が安いのは押し麦
基本的に、価格が安いのは「押し麦」の方です。
もち麦の方が加工の手間は少ないですが、そもそも栽培の手間がかかるため原価が高いようですね。
胚芽押麦であっても、まだもち麦より安くなります。
例えば麦飯界の巨人「はくばく」のもち麦と胚芽押麦を比較しますと以下の通り
(100gあたり) | もち麦 | 胚芽押麦 |
---|---|---|
食物繊維 | 12.9g | 8.5g |
タンパク質 | 9.5g | 6.6g |
価格(800g) | 637円 | 410円 |
個人的には「胚芽押麦」がベストな選択肢
- もち麦の方が栄養豊富
- 押し麦の方が価格が安い
- 胚芽押麦が美味しく安い
以上の点から、私は基本的に胚芽押麦
気が向いたときだけ、もち麦を買うイメージですね。
やっぱり価格の部分が大きくて、少しでも安い方を選んでしまうのが主夫の性
そして麦飯にすることで、白米の持ちも良くなるという一石二鳥
栄養はもち麦の方が多いのは事実ですが、正直胚芽押麦でも十分過ぎるほど栄養豊富です。
わずか数百円で毎日の白米をスーパーフードに変えられますので、腸活ダイエットに興味がある方はぜひ試してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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