グルタチオン。人体が生み出す最強の解毒&抗酸化物質です。
近頃は感染症の影響や薬物、食品添加物や農薬などへの注目も高まり、解毒に関心がある人がかならず耳にするのがグルタチオン。
しかし体内のグルタチオンを増やすには、グルタチオンサプリを摂ればいいだけではありません。
グルタチオンと必ずセットで語られる「NAC(Nアセチルシステイン)」との関係は理解していますか?
- グルタチオンとはなにか
- Nアセチルシステインとはなにか
- どちらのサプリを摂れば良いのか
この点について、専門家が解説します。
・認定ダイエットインストラクター
・医薬品登録販売者
・健康管理士一般指導員
健康一筋発信10年。ダイエットや筋トレに役立つサプリメントの他、健康情報も収集し続けてアップデート中。自分と家族と日本国民の健康と幸福(ウェルネス)を追求するのが仕事であり趣味です。
【目次】
グルタチオンサプリかNACサプリか
グルタチオンとセットで語られることの多いNACですが、その違いを正しく理解している方は多くない印象です。
グルタチオンサプリとNACサプリのどちらを買えば良いのかを理解するため、それぞれについて簡単に説明してきます。
グルタチオンとは
グルタチオンとは、動物が体内で作り出す解毒&抗酸化物質です。
グリシン、システイン、グルタミン酸の3つのアミノ酸から成っており、人間の体内では解毒の臓器である肝臓などに多く分布していますが、全身のほとんどの細胞に存在すると言われています。
そして人体内では細胞内の濃度が高く、細胞外のグルタチオン濃度は細胞内の1/100~1/1000程度です。
つまり体内のグルタチオンのほとんどは細胞内で働いているのです。
グルタチオンは細胞内の毒素を捕まえて細胞外に排出する「グルタチオン抱合」という機能を持ちますから、解毒の働きは細胞内でこそ生きると言えるでしょう。
細胞内でも細胞外でも、グルタチオンは細胞を酸化させる活性酸素を除去してくれる抗酸化物質です。
グルタチオン自体が抗酸化物質であるのに加えて、グルタチオンは同じく強力な抗酸化物質であるビタミンCを還元する力も持っているのが凄いところ。
ビタミンCが活性酸素を還元すると、今度はビタミンC自体が酸化してしまいますが、グルタチオンはその酸化ビタミンCを還元して復活させてくれるわけです。
これを「グルタチオン-アスコルビン酸回路」と言います。
解毒だけでなく活性酸素を除去し、さらに活性酸素にやられた味方を復活させてくれる。
なんて凄いヤツなんでしょう。
これが「最強のアンチエイジング物質」と言われる所以です。
NAC(Nアセチルシステイン)とは
Nアセチルシステインは、人体内でグルタチオンの前駆体として機能するアミノ酸です。
グルタチオンの材料の一つであるシステインをベースとし、Nアセチルシステインの経口摂取によって細胞内のグルタチオン濃度が上昇することが分かっています【参照】
さらにNAC自体も強力な抗酸化物質であり、活性酸素を除去する能力を持ちますから、NAC自体の抗酸化力とグルタチオンの抗酸化力を併せて、酸化に負けない錆びない体作りに欠かせない物質ですね。
ちなみにNACもグルタチオンと同じく、日本では医薬品成分であるためサプリメントはありません。
NACは日本では医療用医薬品「アセチルシステイン」として販売されており、主に急性薬物中毒の解毒薬として使われています。
NACの経口投与が肝臓内のグルタチオンを増やし、体内の解毒力を高めてくれるわけですね。
グルタチオンよりNACサプリで摂る理由
グルタチオンが人体内で働く解毒抗酸化物質であり、NACはその前駆体であるとわかりましたね。
ではわざわざグルタチオンサプリとNACサプリが別れている理由はなんでしょうか?
日本ではグルタチオンは医療用医薬品「タチオン」として販売されていますが、その添付文書を見てみましょう
ラットの胃内又は空腸に35S-glutathione(35S-GSH)を直接投与すると、35S-GSHは小腸より速やかに吸収され、門脈血中にはほとんどがGSHのままの型で吸収される。また、血中でGSHは速やかに血清蛋白と結合し、その約70~80%が蛋白と結合している
引用:医療用医薬品 : タチオン
上記にあるように、経口投与されたグルタチオンは速やかに吸収されますが、血液中ではほとんどがアルブミンなどのタンパク質と結合しています。
アルブミンと結合したグルタチオンは分子が大きいため、細胞内に入ることができません。
前述した通り、体内のグルタチオンはほとんどが細胞内に存在して働いていますが、グルタチオンを経口摂取しても細胞内に入ることができず、細胞外の毒素を解毒する働きしかないという事です。
ただし細胞外のグルタチオンは分解酵素によってアミノ酸に分解され、そのアミノ酸が細胞内に取り込まれて細胞内グルタチオンが増えるという事はあります。
しかしどうせ分解されるのなら、最初から分解された状態のものを摂ったほうが効率的ですね。
そこで細胞内に容易に取り込まれて、細胞内のグルタチオン濃度を高めてくれるのがNACです。
だから細胞内グルタチオンを増やしたいのなら、グルタチオンサプリよりNACサプリを摂る方が効率的と言われる訳です。
グルタチオン点滴では細胞内グルタチオンは増やせない?
グルタチオンはビタミンCの還元、活性酸素の除去、解毒などの点から美容・美白にも大きな効果があるとされています。
このためビューティークリニックなどでは血管内に直接グルタチオンを投与する「グルタチオン点滴」が行われていますね。
いわゆる白玉点滴とも呼ばれ、奥様方がものすごい高額でやっているらしいです。
しかしここまで見てきたように、血管内にグルタチオンを投与しても細胞内のグルタチオンを増やすには非効率であると考えられます。
ただし点滴やイオン導入などで経口摂取とは桁違いに大量に導入すれば、美容については大きな効果を発揮するそうです【参照】
グルタチオン点滴は風邪など感染症にも強力な効果を発揮するそうなので、興味がある方は美容皮膚科で伺ってみると良いでしょう。
グルタチオンとNACの使い分け
- 全身の抗酸化力ならグルタチオンサプリや点滴
- 細胞内の解毒や抗酸化力維持ならNACサプリを摂る
このようにまとめられるかと思います。
グルタチオンサプリを摂っても、直接細胞内に入ることはできませんが、分解されたアミノ酸が細胞内でグルタチオンを作る材料にはなってくれます。
ある程度の量をしっかり摂れば、細胞内でも細胞外でもグルタチオンがしっかり働いてくれる状態になるでしょう。
より低額で効率よく細胞内グルタチオンを増やしたいなら、NACサプリの方が適しています。
細胞内の解毒、細胞を酸化ストレスから守るためにグルタチオン濃度を高めるのが、NACの役割です。
点滴などではなく、サプリでまずはじめるのであればNACが良いのではないでしょうか
グルタチオン&NACサプリはiHerbで購入する
グルタチオンもNACも、日本では医薬品成分であるためサプリメントには使えません。
これは日本の法律によるもので、日本では「医薬品」と「食品」が厳密に区別されており、医薬品となるものは食品(サプリメント)に使うことを禁じられているのです。
個人的に購入して個人的に使う分には、法的にも全く問題ないため心配いりません。
メーカーとしては、信頼の実績のNOW FOODSで良いでしょう。
コスパ的にも抜群です。NACの方が安いですね。
最近はiHerbでも3日程度で届きますから、便利になりました。
以下のボタンは私の紹介割引リンクとなりますので、5%~10%お得に購入できますよ。
\最大10%OFF/グルタチオンサプリiHerbで見る
\最大10%OFF/NACサプリiHerbで見る
NACでグルタチオンを増やして毒素に対抗する
グルタチオンとNAC(Nアセチルシステイン)の違いについて、まとめて解説してきました。
グルタチオンは人体が作り出す最強の抗酸化物質&解毒物質であり、毒にまみれた現代社会を健康に生き抜くためには、不可欠すぎるアイテムです。
もちろんサプリに頼らなくても食事から摂る栄養素だけでグルタチオンは作れますが、不安な方はサプリで補給するのも良い方法です。
自分の身体の解毒力を高めることが、最大のデトックスであると意識しましょうね!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ブログランキング参加中。よかったらポチッとお願いします。
初めまして。
グルタチオンかNACどちらを飲むか調べていたところこちらのホームページにたどり着きました。
こちらではNACの方が良いと書かれてるのですが、
2021年「グルタチオンサプリは経口摂取でしっかり吸収されます」ではNACに否定的なのですが、どちらが正しいのでしょうか。
お分かりになったら教えていただきたくお願いいたします。
コメントありがとうございます。
すみません。当記事の方が正しいです。
こちらも知見を更新しながら書いているので、古い記事は訂正しないと間違ったままになってしまいますね。すみませんでした。