アルミニウムの鍋を多用することで、溶け出したアルミニウムが脳に蓄積してアルツハイマーの原因になるとする説が未だにネット上に蔓延っています。
アルミ製の雪平鍋を20年以上愛用する健康管理士として、この点について現在わかっている事実を解説しておきたいと思います。
最初に結論だけ書くと、
- アルミニウムのアルツハイマー原因説は未確定
- そもそもアルミ鍋はこの説にあまり関係ない
- アルミ鍋の危険性は極めて低く心配いらない
- アルミデトックスにはシリカ水が良い
この点だけわかってもらえば大丈夫。
記事で掘り下げて解説していきます。
・認定ダイエットインストラクター
・医薬品登録販売者
・健康管理士一般指導員
健康一筋発信10年。ダイエットや筋トレに役立つサプリメントの他、健康情報も収集し続けてアップデート中。自分と家族と日本国民の健康と幸福(ウェルネス)を追求するのが仕事であり趣味です。
【目次】
アルミ鍋からアルミニウムが溶出してアルツハイマーの原因になる?
我が家で20年以上愛用しているアルミ製の雪平鍋です。
こんな状態になるまで使い込んで、「アルミ鍋はアルツハイマーになるよ!」なんて言われたら困っちゃいますね。
アルツハイマーは一般的にもよく知られている認知症の一種ですが、その原因は現在でも良くわかっていません。
数ある仮説の中で、「アルミニウムの脳への蓄積がアルツハイマー病の原因」とする説は一定の勢力を持っています。
確かにアルミニウムは本来人間の体内にあるべきものではなく、摂取しても99%以上が自然に排出されますが、逆に言えば1%以下でも徐々に蓄積していきます。そして吸収されたアルミニウムは脳に蓄積しやすい事もわかっており、これがアルツハイマーなど脳障害の原因となってもおかしくありません。
WHOのEHC (Environmental Health Criteria;環境保健基準) は、「アルツハイマー病の発症とアルミニウムの因果関係は完全に否定はできないが、アルミニウムの摂取が原因でアルツハイマー病が発症するという根拠もない」と報告しています。
参考文献: BfR Health Assessment No.033/2007・aluminium in drinking-water WHO 2010
しかし最も重要な事は、仮にアルミニウムがアルツハイマーの原因だったとしても、
アルミ鍋は関係ないと言うことです。
そもそもアルミ鍋は関係ない件
アルミニウムの体内蓄積を論ずるには、まず「PTWI」という言葉を知っておいて下さい。
簡単に言うと「ヒトが一生涯摂取し続けても健康への悪影響がないと推定される1週間あたりの暫定的な許容量」の事で、国際機関であるJECFA(合同食品添加物専門家委員会) では、アルミニウムのPTWIを2mg/kg体重/週と設定しています。
さて、その上でアルミニウムとアルツハイマーの関連について発表された公式の文書を見ていきましょう。
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所のHPには、次のように記載されています。
アルミニウムの摂取量には膨張剤を使用した穀類加工品や菓子類などが大きく寄与しており、これらの食品をたくさん食べる一部の小児では、PTWIを超える可能性があるため、平成25年に厚生労働省は、硫酸アルミニウムカリウムや硫酸アルミニウムアンモニウムを含む膨張剤の使用量を低減するよう、パンや菓子類の関連業界に通知しました。
引用:国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所
(アルミニウムとアルツハイマーが)関連があるとする研究は、アルツハイマー病患者において、アルミニウムが含まれるベーキングパウダーを使用した食品摂取が多く 、脳のアルミニウム蓄積が認められた、飲料水中のアルミニウム濃度が高い地域や慢性的なアルミニウムの暴露によりアルツハイマー病の発症率が高かったなどと報告していますが、アルミニウム以外のアルツハイマー病の発症要因や、その他の飲食物による摂取量が考慮されていないといった問題点が指摘されています。
参考文献:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29439342/
以上の引用を見ても明らかな通り、そもそも「アルミニウムがアルツハイマーの原因」とする研究でさえ、主なアルミニウム摂取源はベーキングパウダー(膨張剤)や地質的にアルミニウムの多い水であり、アルミ鍋は関係ないのです。
ベーキングパウダーに使われるアルミニウムや、飲料水に多く含まれる量に比べたら、アルミ鍋から溶出する量など全く取るに足らないという事がはっきりと示されています。
すべての加熱調理をアルミニウム製品でおこなった場合の摂取量は、調理器具から1.68 mg、アルミ箔製品から0.01 mg、飲料缶0.02 mgで、PTWIの約1/10と推計されており、調理器具・容器包装からのアルミニウムの溶出がヒトの健康に影響を与える懸念はないと考えられます。
引用:国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所
アルミニウムを避けたいなら安いベーキングパウダーを避けるべし
ベーキングパウダーに使用されるアルミニウムとは、主に「ミョウバン」と表記される硫酸アルミニウムです。
アルミニウムの危険性が喧伝されはじめた頃から、世界の食品各社はベーキングパウダーなど食品添加物からのアルミニウム軽減を進めており、現在発売されているベーキングパウダーはほとんど「アルミニウムフリー」となっています。
またコンビニの安すぎる菓子パンなどもちょっと怖いので、なるべく避けるようにしています。
このようにアルミニウムを避けたいのであれば、アルミ鍋なんて全く不毛な議論であり、まずは安価で粗悪なベーキングパウダーを避けることを考えたほうが良いでしょう。
アルミニウムをデトックスしたいなら「シリカ水」がおすすめ
アルミニウム鍋の安全性とメリットについて解説してきましたが、それでもやっぱりアルミニウム蓄積が気になるというのなら、「取り入れない」と同時に「出す(デトックス)」を考えましょう。
アルミニウムのデトックスには「シリカ水」が有効です。
「シリカ水」と大げさに言っても、単に必須ミネラルのシリカ含有量が多いミネラルウォーターの事です。私も一時期取り寄せて飲んでいましたが、とても美味しくて飲みやすい水ですよ。
シリカ(ケイ素)は脳細胞の健康にも必須の栄養素ですが、元素表の14番目、アルミニウムは13番目で成分が近いため、脳細胞はアルミニウムをシリカと間違えて摂り込んでしまう事があります。
体内にシリカが満ちていれば、脳細胞は本来取り入れるべきシリカを取り入れて、アルミニウムを排出します。これはイギリスのキール大学による研究でも明らかになりました。
シリカが豊富なミネラルウォーターを毎日1 Lまで12週間飲み続けると、必須金属である鉄と鉄の尿中排泄に影響を与えることなく、患者と対照グループの両方で尿からのアルミニウムの除去が促進されることがわかりました。
参考文献:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22976072/
シリカ水のレビューについては別の記事で詳しく書いていますので、興味があればご覧ください。とっても美味しくてお腹の調子も良くなる水でした。
アルミ鍋の素晴らしいメリット
アルミニウムの鍋に危険性など無いことがわかったところで、我が家で20年以上愛用しているアルミの雪平鍋くんを参考に、アルミニウム鍋の素晴らしいメリットを解説しましょう。
- 熱伝導がめちゃ高い
- 安くて軽い
- 耐食性が高い
熱伝導がめちゃ高い
主な金属の熱伝導率は、上記のようになっています。見ての通りアルミニウムは非常に熱伝導率が高く、熱源からの熱を効率的に食材に伝えられるのです。それに加えて雪平鍋は、表面に無数の凸凹が施されており、これによって表面積が広がって熱効率がさらに上がるのです!
分かりやすく言うと「お湯が湧くのがめちゃ早い」のです。
これはラーメンやパスタを茹でるのに大きなメリットで、湯が湧くのが早すぎてソースの準備が間に合わないこともしばしば(笑)
安くて軽い
上記の熱伝導率を見ると、アルミニウムよりもさらに銀、銅、金の方が熱伝導率が高く、実際に煮込み料理の多い北欧などでは銅の鍋が普及しているそうです。
しかし銅には「重い」というデメリットもあります。重量だけでなく価格も大きな問題で、金・銀は論外としても銅の鍋でも日本では高額になってしまい、アルミニウムほど簡単には買えませんよね。
耐食性が高い
銅の鍋は重い・高価だけでなく「腐食しやすい」デメリットもあります。10円玉がすぐにくすんでしまうように、銅の鍋も食材の酸やアルカリによって腐食してしまい、変色が起こります。変色しても使えないわけではありませんが、やっぱり気分は悪いですよね。
その点アルミニウムは、大正時代にかの理化学研究所で発明された「アルマイト処理」という技術が使われています。これはアルミニウムに硫酸やシュウ酸を反応させ、電気的な処理によって皮膜を形成させる処理です。
フッ素コーティングのように、表面に別の塗料を塗りつけるのではなく、アルミニウム自体に皮膜を形成させるので、非常に耐久性が高く耐食性に優れているのです。
ちなみに硫酸アルマイトはマットな銀色、シュウ酸アルマイトは黄土色をしており、シュウ酸アルマイトの方が耐食性は高くなります。むかしながらのシュウ酸鍋は、いつまで使っても変色せずレトロな雰囲気を保ってくれますよね。
【まとめ】アルミニウム鍋の危険性は低く便利だから使うべし
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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アルミ鍋のアルミ溶解は、確実にあり、確実に体内に残ります。
日本人55歳以上4人に一人が認知症疾患者です、アルミ鍋原因説と固定はしませんが
長年蓄積されたアルミ成分が、体内を巡りやがては脳の海馬回りの記憶細胞にアピロイドβタンパク質が
溜まり細胞死滅が起こります。 アルミ鍋はコーティングされるものでしたら、健康には影響ありませんが
アルミ地金は確実に溶解し体内に摂りこまれます。解けだしたアルミ成分の量が多ければお腹を壊し下痢で
体外へ排出されますが、排出しきれないアルミ成分は体内に残り血液の流れに乗って、何十年も体中を巡ります。
そして、その何十年もの長い年月に、アルミの溶解などを気にされなければ、同じことが起こり、やがては執着点の
脳へ蓄積してしまいます。アルミ成分を摂り入れてしまっても確かに排出はします、排出されなくとも死にやしません
即効性が無い、が、人は学ばなければ、同じことを繰り返します。
過去アルツハイマーが問題となったのは、医療での点滴からです、アルミ成分を直接取り込んでいたことで認知症
が増え、死後脳を調べるとアルミが蓄積されていた、とは、有名な話です
しかし、医療行為での云々でアルミ成分を使用する点滴や諸々の薬剤などが原因で脳へアルミが溜まるとしては
医療界が破壊されるために、アルツハイマー脳にアルミが溜まるという報告を退けたのです。
巨大な利権によってです。それが現在でも続いています。 アルミ調理器具によるアルミ溶解、体内吸収率
アルミ産業が派遣しマウス出で実験した結果、ごく微量はアルミ成分は撮り込まれるが健康な人はほとんどが排出される
という報告が上がったが、人々は健康な人ばかりではないです。
まず試してください、アルミ鍋でカレーを作ってください、3日間食べられる量を
そして食べて、残ったカレーの表面に蓋代わりにアルミホィールをかぶせて冷蔵庫に保存
1日経過した晩に、そのカレーを食べてみてください、でも、食べる前に、カレーにかぶせたアルミホィールが
解けてボロボロボロになっていると思います。 それでももったいないから食べてみてください
すると、夜通し腹痛に襲われます。あなたはビジネスで記事を書いているようですが、やはりただし見解を身につけると良いですよ
アルミ鍋のj常用で、アルミが摂りこまれて、何処か疾患のある人、また腸内環境ビオチン欠乏症の人、特にタバコを吸う人などは
アルミ成分を輩出しきれずに、手のひらや足の裏などの血色は悪くなっているでしょう、ですから、アルミの地金鍋は
使うなら使い方に注意して使う事です。使うのは自由なのですが、あなたのような人間が害がないから使いましょうと
おススメするのは人道に反します。やはり、アルミ地金の調理器具は、完全に白ではないのですから、それを白と謡って
人々を誘導させるのは罪です。
こんにちは。
返信遅くなってすみません。
貴重なコメントを頂きまして、私自身も色々と考えましたよ。以前からアルミニウムのアルツハイマー原因説は知っていましたが、やはりアルミンさんと同じように、原因を固定はできない。
それにどの文献を読んでも、アルミニウム原因説では「水」や「ベーキングパウダー」や「医薬品」が主な原因とされており、アルミ鍋への危険視には賛同できないのです。
とはいえご指摘の通り、アルミ鍋は短時間での加熱に向いた鍋であり、長時間の保存に使うべきではないというのは同意します。
これは追記が必要だと思いました。
現状ほとんどのアルミ鍋はアルマイト処理がされており、アルミ地金とは言えません。
完全に白ではないが、短時間での料理に使う分に問題はない。メリットが上回るというのが私の結論です。