コラーゲンプロテインの効果などについて解説します。
コラーゲンは消化されてしまうから意味がないという言説も見られますが、最近のコラーゲンペプチドは筋肉や皮膚、関節などに有効であることがはっきりとわかっています。
科学的根拠からみるコラーゲンの筋トレへの有効性や、おすすめのコラーゲンプロテインについて紹介します!

・認定ダイエットインストラクター
・医薬品登録販売者
・健康管理士一般指導員
健康一筋発信10年。ダイエットや筋トレに役立つサプリメントの他、健康情報も収集し続けてアップデート中。自分と家族と日本国民の健康と幸福(ウェルネス)を追求するのが仕事であり趣味です。
中高年になったらコラーゲンプロテイン
コラーゲンは本来身体の中で合成できるものですが、歳をとればその合成能力も衰えてきます。
タンパク質は人間の体の中で様々な形で存在していますが、実は筋肉よりもコラーゲンの割合の方が多いんですね。
つまり人間にとっては、筋肉よりもコラーゲンの方が重要。
まあ比較するべき話ではないですが。
そのコラーゲンを粉末にした「コラーゲンプロテイン」は、コラーゲン合成能力の衰えてきた中高年にとって、ホエイプロテインなどよりも有益な可能性が出てきています。
最近の研究結果など科学的根拠を踏まえ、コラーゲンプロテインの有効性について見ていきましょう!
なおこの動画の内容は、Youtubeでも喋っています!
コラーゲンプロテインの特徴
コラーゲンプロテインとは、読んで字の如し「コラーゲンを加水分解して粉末にしたもの」です。
ホエイプロテインは牛乳から、ソイプロテインは大豆からタンパク質を抽出して作りますが、コラーゲンはそもそもがタンパク質そのものですから、抽出する必要は無いんですね。
ただ消化しやすいように加水分解して、粉末にしたものです。
アミノ酸スコア0のプロテイン
コラーゲンプロテインと他のプロテインの最大の違いは、
コラーゲンは「アミノ酸スコア0」だということ。
コラーゲンのアミノ酸組成はグリシンが約30%で、プロリンも約30%、その他のアミノ酸を微量に含みますが、必須アミノ酸のトリプトファンを一切含んでいません。
アミノ酸スコアは、必須アミノ酸のうち一つでも0なら0。
つまりコラーゲンのアミノ酸スコアはゼロです。
アミノ酸スコアについて詳しくは、以下の記事もご覧ください。

ピープロテインのアミノ酸スコアについてまとめました。 地球にも身体にも優しく、BCAAやアルギニンも多いピープロテイン。しかし最大のデメリットはアミノ酸スコアが100でないこと。ただこれはブレンドすることで簡単に解決できます。ピープロテインを買うなら、必ず「ブレンド物」を選びましょう...
プロテインなのにアミノ酸スコアゼロ!
これは結構衝撃ですが、それでも後述のように筋肉を増やす効果があるのだから、まだまだ人間の体は分からないことだらけですね。
吸収されやすいコラーゲンペプチド
「コラーゲンは食べても全部消化分解されるから意味がない」
これは20年前の認識です。
確かにコラーゲンは構造が複雑なため消化に時間がかかり、特に消化能力の衰えた中高年だと食べたりサプリで補給しても、あまり効果が見られませんでした。
しかし現在では、コラーゲンを消化しやすく加水分解した「コラーゲンペプチド」が主流となっており、コラーゲンペプチドであればしっかりとコラーゲンの合成量を増やす効果が確認されています。
コラーゲンペプチドは、他のたんぱく質と同様に、摂取するとアミノ酸に消化・分解されますが、特徴的なアミノ酸であるグリシンやプロリンを豊富に含むため、皮膚や関節を構成しているコラーゲンを合成する栄養源として重要です。さらに、コラーゲンペプチドはアミノ酸が2~3個つながった状態で吸収され、線維芽細胞を刺激して様々な生理活性を誘導することが最近の研究で報告されています
引用:森永乳業
コラーゲンプロテインは、コラーゲンを加水分解したコラーゲンペプチドを主原料とし、素早く吸収されて筋肉や皮膚をはじめ様々な生理活性を導きます。
[speech_balloon_left1 user_image_url=”https://diet-safari.jp/wp-content/uploads/2021/08/37fea275ece51444d6d6681a781bc7e4.jpg” user_name=””]要するに、コラーゲンペプチドならば吸収されない心配はしなくて良いということです。[/speech_balloon_left1]
科学的根拠と見るコラーゲンプロテインの効果まとめ
コラーゲンプロテインの効果について、論文ベースで根拠のある効果を探してまとめました。
前述の通りコラーゲンは「コラーゲンペプチド」でなければ効果が薄いため、コラーゲンプロテインはほとんどがコラーゲンペプチドです。
よってコラーゲンペプチドの筋肉などへの効果を調べたほうが、より広い情報が得られますね。
同じ筋トレでも有意な筋肉増量効果
対象は25名の健康な学生スポーツ競技者。コラーゲンペプチド15g/日を摂取させる群(n=12)とプラセボ摂取群(n=13)とに無作為に分け、12週間にわたり介入した。
12週間の介入により、体重、除脂肪量はプラセボ群との比較においてコラーゲンペプチド群は有意に増加した。その一方で体脂肪量の変化には有意な群間差が生じてなかった。またトレーニング負荷レベルは両群で増大し、最大筋力(MViC)についてはコラーゲンペプチド群の増大幅が、有意には至らないもののプラセボ群より大きかった。
引用:スポーツ栄養Web
コラーゲンペプチドを1日15g摂取させ、週3回のトレーニング(スクワット、ベンチプレス、デッドリフト)を12週間続けた結果、コラーゲンペプチド群の方で有意に除脂肪体重(=筋肉)の増加が見られたという結果です。
この研究の面白いところは、コラーゲンペプチド以外の普段の食事についてもコントロールしており、コラーゲンペプチド群では1日あたりのタンパク質摂取量が「1.66g/kg」で、プラセボ群が「1.86g/kg」でした。
つまりプラセボ群の方がタンパク質摂取量は多いのに、コラーゲンペプチド群の方が筋肉量の増加が見られたということ。
この点で、コラーゲンプロテインは筋肉増量を目指すマッチョ派にとっても有効である可能性があります。
サルコペニアの改善に類を見ない効果
Zdzieblikらは、コラーゲンペプチドをタンパク質供給源とする運動後のタンパク質摂取と筋力トレーニングとの併用効果を検証している。
53 名のサルコペニアと診断されている高齢男性(平均 72.2 歳)が週に3回、60分以上の筋力トレーニングプログラムに12週間参加し、毎日15gのコラーゲンペプチドを摂取すると、プラセボ群に比べて除脂肪量、骨量、大腿四頭筋の等運動性筋力などが増加し、また脂肪量が減少した。
参照(英語):https://www.cambridge.org/
こちらは平均年齢72歳で、サルコペニア(筋肉減少)と診断された高齢者が、1日15gのコラーゲンペプチドと筋力トレーニングで有意な筋肉量の増加を示したとの結果。
消化能力の衰え、筋肉の衰えを見せる70代であっても、加水分解して消化しやすくしたコラーゲンプロテインは効果的であるようですね。
さらには筋肉量の増加だけでなく脂肪の減少も見られており、これはコラーゲンに含まれるプロリンというアミノ酸の働きと考えられています。
[speech_balloon_left1 user_image_url=”https://diet-safari.jp/wp-content/uploads/2021/08/37fea275ece51444d6d6681a781bc7e4.jpg” user_name=””]この論文の著者のZdzieblikは、高齢者に対するコラーゲンペプチドの効果について「並外れている」とか「例外的」などの言葉を使って、すごいテンションで絶賛しています。[/speech_balloon_left1]
肌・血管・関節を若々しく
40~74歳の膝の自覚症状(疼痛等)があり、移動機能が低下している男女26名を対象に、コラーゲンペプチドを10,000mg含む飲料(コラーゲンペプチド含有飲料)を12間連続して摂取してもらい、膝の疼痛および生活の質(QOL)についてJKOM VASにより評価しました。
その結果、JKOMの「Ⅳ(ふだんの活動)※」において、コラーゲンペプチド群はコラーゲンペプチド不含のプラセボ群と比べて有意に改善されました。
以上のことから、コラーゲンペプチド10,000mgを12週間継続摂取することによって、膝関節機能に関わるふだんの活動が改善され、QOLを向上させる可能性が示唆されました。
引用:森永乳業
コラーゲンといえば、やはり筋肉よりも肌や軟骨への作用が知られていますよね。
こちらもしっかりエビデンスは得られており、コラーゲンペプチド1日10,000mg(10g)の摂取で、膝関節機能に関わる活動の改善が見られています。
何かにつけて「膝痛い腰痛い」が口癖の人生では、つまらない。
もちろん筋肉を付けておくことは大事ですが、関節をいたわって守ることも同じくらい重要です。
[speech_balloon_left1 user_image_url=”https://diet-safari.jp/wp-content/uploads/2021/08/37fea275ece51444d6d6681a781bc7e4.jpg” user_name=””]コラーゲンプロテインは、筋肉と関節の両方をサポートしてくれるかも知れませんね。[/speech_balloon_left1]
なぜコラーゲンプロテインは筋肉を増やすのか
アミノ酸スコア0のコラーゲンプロテインは、なぜ筋肉を増やしたり出来るのか?
この点について、ヒントに成るかも知れない論文が大阪府立大学から出ていました。
ヒドロキシプロリル-グリシン(Hyp-Gly)は、最近、ヒトの血液中の新規コラーゲン加水分解物由来のジペプチドとして同定されました。ただし、Hyp-Glyの健康上の利点は不明なままです。ここでは、マウス骨格筋C2C12細胞の分化と肥大に対するHyp-Glyの効果を報告します。Hyp-Glyは、融合指数、筋管サイズ、および筋管特異的ミオシン重鎖(MyHC)とトロポミオシン構造タンパク質の発現を増加させました。(Google翻訳)
引用:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/
コラーゲンを加水分解した際に生じる「ヒドロキシプロリルグリシン」という物質が、筋肉の合成シグナルを増して筋肥大を促進する働きがあるようです。
グリシンはコラーゲンの約30%を占めるアミノ酸で、最近では睡眠の質を上げるとして注目されていますが、それ以外にも様々な生理活性があることが分かってきています。
[speech_balloon_left1 user_image_url=”https://diet-safari.jp/wp-content/uploads/2021/08/37fea275ece51444d6d6681a781bc7e4.jpg” user_name=””]コラーゲンに含まれるグリシンやプロリンなどのアミノ酸が、筋肉を増やしたり脂肪を燃やすカギになっているようですね[/speech_balloon_left1]
おすすめのコラーゲンプロテイン
コラーゲンプロテインの効果について紹介してきましたが、現実問題コラーゲンプロテインを買おうとすると、日本ではほとんど選択肢がありません。
女性の美肌向けのコラーゲンパウダーなら沢山ありますが、1日摂取量が6gとかで、プロテインとして摂取するには少なすぎます。
上記研究でもコラーゲンプロテインは1日15gくらいは摂っておきたいので、それに適したコラーゲンプロテインを探したら見つかりました。
マイプロテイン コラーゲンプロテイン
ヨーロッパ最大のプロテインメーカー「マイプロテイン」から、コラーゲンプロテインも発売されていました!
加水分解プロテインであるため、単価は1kgあたり8,290円となかなかの価格。
しかしマイプロテインはしょっちゅう割引クーポンを発行している為、結果的には送料含め6000円代で購入できましたよ。
日本ではゴールドジムの加水分解ホエイペプチドが500gで6000円代なので、これに比べれば約半額という事になります。
しかもフレーバーは「チョコ」と「ストロベリー」「バニラ」に加えて、「ノンフレーバー」も用意!
ノンフレーバーは「コラーゲンペプチド100%」です!
他に何も入っていません。
さすがマイプロテイン。無添加志向のユーザーにもしっかり答えてくれます。
ということで早速注文したのですが、イギリスから送ってくるため2週間程度かかります。
届き次第、またレビュー記事などしていこうと思います!
もう若くないと思ったらコラーゲンプロテインにしてみよう
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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