筋トレを夜にしか出来ない場合の食事について、専門家が解説します!筋トレを深夜にしか出来ない場合でも、筋トレ後にはしっかり栄養補給をしてから寝るのが大切。食べすぎると睡眠に影響が出るので、食べるものには注意が必要ですが、栄養不足での筋トレは逆効果になります。
- 「筋トレは夜しかできない!」
- 「筋トレしたんだから食べないと!」
- 「でも夜遅くに食べたら太りそう…」
このジレンマは理解できます。
しかし、ご心配は要りません。
これはダイエットの場合でも、バルクアップの場合でも同じ。今回は、筋トレを夜にしか出来ない場合の食事について解説します。
要約
- 筋トレ後の睡眠中に筋肉は育つ
- 筋トレ後に何も食べずに寝るのはもったいない
- 遅くて食べたくないならプロテイン
- 夜遅くに食べてたら太るという根拠はない
なお、深夜に筋トレをする場合の注意点についてはこちらの記事を参照して下さい。
筋トレを深夜しかできない場合でも、筋トレ後には食事を摂ろう
筋トレを夜しかできない場合でも、栄養摂取の原則は昼間と同じ。筋トレの後には、速やかにタンパク質と炭水化物を補給する必要があります。特に筋肉をしっかり成長させたいのであれば、一日の総摂取カロリーの40%ほどは、筋トレ後に摂るのが望ましいと思います。
夜遅くの筋トレの場合、さすがにその量は難しいのですが、それであっても「筋トレ後に何も食べずに寝る」というのは基本ありえません。
このタイミングで速やかにタンパク質や炭水化物を摂取することで、筋肉は成長し、失われたエネルギー源が補給されて疲労が癒やされていくのです。
筋肉の合成や脂肪の分解は、睡眠中に行われます。したがって、筋トレを夜しかできない場合でも、睡眠中に栄養不足であることは、ボディメイクの観点からはあってはならないことだと覚えておきましょう。
筆者の場合:深夜筋トレの後はプロテインと青汁
筆者の場合も、筋トレを深夜にしか出来ない日はあります。快活クラブの「FIT24」の会員なのですが、会員カードを持っていれば都度払いで使えるんですよね。
深夜に言って1時間ほどしっかり筋トレすることは、月に1回くらいあります。その後栄養補給はしたいのですが、寝る前にあまり食べすぎると睡眠の質が下がるので難しい。
ドリンクならお腹に溜まらないので睡眠を妨げない。
- プロテインでしっかりタンパク質
- 青汁で食物繊維とビタミン
完全栄養食です(笑)プロテインと青汁の効果については、別の記事で詳しく解説しています!
夜の筋トレ後にタンパク質と炭水化物を摂ることで筋肉が成長する
筋肉の材料は、タンパク質です。タンパク質は、体内でアミノ酸に分解されます。このアミノ酸が筋肉内に取り込まれ、合成されることで筋肉は成長していきます。
しかし、体内がエネルギー不足の状態だと、アミノ酸は筋肉に合成されず、エネルギーとして燃焼してしまいます。これを防いでくれるのが、炭水化物に含まれる糖質です。
これを「糖質のタンパク質節約作用」と言います。
事実、トレーニングの後にタンパク質だけを摂取するよりも、炭水化物も一緒に摂取することで筋肉の合成が増えることが分かっています。
夜遅くに食べたら太るという科学的根拠は無い
いくら筋肉のためとはいえ、「夜遅くに食べたら太ってしまうのでは?」という心配はありますよね。しかし、ご心配なく。
それどころが、多くの実験の結果はまるで逆になっています。例えば97年にアメリカで行われた研究では、同じ被験者を6週間ごとに朝食メインと夕食メインに切り替えて、ダイエットにおける体重と筋肉量、体脂肪率の変動などをモニターしています。
- 午前中に一日のカロリーの70%を摂るパターン
- 午後4:30以降に一日のカロリーの70%を摂るパターン
この研究では、午前中にたくさん食べて夜を控えめにする方が体重は大きく減ったのですが、その減少の内訳は筋肉量が落ちたことによるものでした。
逆に夕食をたくさん食べた方が、筋量の維持がうまくいき、体脂肪の減少という意味ではより良い結果になっています。
参照(英語です):https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9040548
この調査では、被験者に週3回の筋トレが課せられており、筋トレ後にしっかり栄養を摂取したグループの方が、脂肪を減らしつつ筋肉を維持することに成功しているとも言えます。
夜の筋トレ後に摂るべき食事の目安
筋トレの後に摂るべき食事として、具体的な目安は以下のとおりです。
タンパク質:体重1kgあたり0.25~0.3g
糖質:体重1kgあたり1~1.2g
出典:New Diet Therapy誌 別冊『栄養とアスレティックパフォーマンス』、日本臨床栄養協会(著)
体重60kgの人の場合、タンパク質 15~25g・糖質量 60g(おにぎり小2個分程度)になります。
これは、牛丼一杯くらいで丁度いい量です。夜の筋トレから寝るまでの間には、必ずこれくらいの栄養を摂取するようにしましょう。
夜でもお腹が空いたままで筋トレはNG 賢いエネルギー補給を
夜の筋トレの後に食事を摂るのは良いとして、筋トレの前の栄養摂取にも気を配る必要があります。
昼食から時間が空いて、夜にお腹ペコペコの状態で筋トレに入るのは良くありません。カロリー不足では力が出ませんし、筋トレ中にどんどん筋肉が分解されてしまいます。
消化吸収にかかる時間を考慮する
食べてもすぐに吸収できるわけではないので、筋トレの前にエネルギー補給を行う場合は、トレーニング開始までの時間から逆算して食べるものを考えます。
トレーニング1~2時間前に食べるなら
白米、パン、パスタなどの炭水化物
トレーニング30分前に食べるなら
砂糖菓子、バナナなどの甘い果物、プロテインバーなど
トレーニング直前に食べるなら
スポーツドリンク、ウィダーinゼリー、BCAAサプリなど
まとめ:筋トレを夜しかできない人もしっかり食事を
- 夜遅くであっても筋トレ後は必ず食事を摂るべし
- タンパク質と炭水化物を食べることで筋肉の合成、脂肪の分解もすすむ
- お腹いっぱいで眠れなくなる場合はプロテインなど吸収の早いものを
- トレーニング前にも糖質は摂っておく
筋肉は、筋トレすればつくわけではありません。必要な栄養素が満たされ、成長のための休息時間がしっかり確保されていてこそ、筋肉は成長できるのです。筋トレを夜しかできない場合でも、しっかり食事は摂るようにしましょう。
ダイエットの場合は、どうしても夜遅い時間に食べると太る事を心配する人も多いですが、夜遅い時間に食べるから太るのではありません。
この事実の、因果関係が逆に理解されているだけです。つまり、昼間に控えめにしていれば、夜に食べても太らない。結局は一日の総摂取カロリーを管理していれば、食べる時間は関係ないということです。
その上で、筋トレの後にしっかり食事をした方が、筋肉をつけつつ脂肪を減らせることも分かっています。筋トレを夜しかできない場合も、食事はちゃんと摂るようにするのがダイエットにも近道なんですね!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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